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第2章7ページ「Erläuterung」
「言ってるでしょ。無駄が嫌いなの。探偵がどんな職業かくらい知ってるわ。逆に色んな知識が足りないのはあなたのほう。忠告してあげる。分かっていない人間が、訳知り顔に話して時間を浪費するのも罪よ」 &nbs ...
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第2章6ページ「Abfall」
「1つ忠告しておく。……とても残忍で気の短い男だ。見た目よりもずっと。怒らせないように細心の注意を払ってほしい」 「そんな気はしてたよ。心がけよう」 肩をすくめて私はそう返 ...
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第2章5ページ「Rolle」
【そうだったんだ……】 相変わらず客達は興味深そうにこちらを見ているが、特に口出しなどをしてくる気配はない。 だが……それは逆に言うと……こういった”クセの強そうな者達”がみだりに暴れな ...
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第2章4ページ「Anfrage」
「行くとしよう」 その看板は夜の街によく似合うカラフルなネオンで彩られていた。 『BAR 無法のカクテル』 西部劇に出てくる店にありそうな押込式の扉を両手で押し開け――店に入る。 ……や ...
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第2章3ページ「Information」
「世界のあらゆる謎をほぼ解決させる事ができる魔法の言葉だからねぇ。 あとは“要するに”とか“ぶっちゃけ”とかもある」 【…………】 ただこれらの言葉はあまり女子ウケしないか ...
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第2章2ページ「Argumentation」
「そうだよ。例えば――私にはすでに以下の事が推理で分かっている。まず――」 私は自分の人差し指をゆっくりと立ててゆるやかに円を描いてみせた。 「――この街が円形にゆっくりと ...
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第2章1ページ「Detektiv」
――第2章―― ムホウのカクテル ――この物語には【ある偉大なルール】が存在する。 それを一番早く正確に理解した読者に、その者の世界での、形ある栄誉を与える。 聖ミヒャエル協会 質問に ...