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第3章10ページ「Fehler」
「念のため聴覚に意識を集中して周囲の気配を探っていた。ここに近づく不穏な気配がある。……しかもかなりの数だ」 「それは……イルヴィーかもしれん。もし、そうだとしたら自分のせいだと思う」 ...
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第3章9ページ「Zeichen」
このモニタリングはモニター全員が見ている。 1巡して回って来た事を考えると、どうやらモニターと呼ばれる私達は全員で5人の可能性が高い。 私達と阿籐君達は協力し合えるだろう。 問題は、あの ...
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第3章8ページ「Karte」
【……え?あ、あたし!?】 「そうさ。ぜひ君の力を借りたい」 【そっ……な……えっと……ど、どういう事……?】 「それでは探偵アラタが説明しよう」   ...
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第3章7ページ「Neid」
「…………」 ――仕方ない――か。 「分かった。なら、とりあえずそういう事にしといてもいい。が……どうしても必要になったら無理にでも手伝ってもらうし……それま ...
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第3章6ページ「Lügner」
阿籐令由。……思っていたよりもかなり頭のキレる子だ。 あの怯えた様子も演技だったに違いない。 『ふぅん……じゃあ聞こうかい。耳よりな情報っちゅうんはなんね?』 「せっかちだ ...
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第3章5ページ「Telefon」
無限に広がる選択肢。 でも――だからこそ――何を言えばいいのか分からない。――俺――は―― 「う……あ……け……携帯……ばん、番号……?」 気づくと俺は……そ ...
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第3章4ページ「 Gefängnis」
でも……俺によりかかったその身体は柔らかくて温かくて……鼻先をかすめる黒髪からは、いい匂いがして…… いや、でも……こんな状況で俺に何が……。 俺はそもそもコミュ障のゲーム廃人なんだ。こ ...
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第3章3ページ「Unvernunft」
永遠にも思えるほどの数秒。 ――が、やがて――オールバックは笑って肩をすくめた。 「ま、しゃーないか。さすがにいきなりこんなのは怖すぎるよのぅ。悪い悪い。わしとしては是非兄 ...
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第3章2ページ「Grün」
あぁ――分からない事が多すぎる上にじっくり考えてる余裕もない――。 「まぁ、どちらにしてもハンターはここには来れん。この事務所はわりと特別製でのう。わしらが案内せんと外からは入れんように ...
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第3章1ページ「Priorität」
――第3章―― ジュウの牢獄 ――この物語には【ある偉大なルール】が存在する。 それを一番早く正確に理解した読者に、その者の世界での、形ある栄誉を与える。 聖ミヒャエル協会 【ほんとう ...